ヴェネツィアに3度目の恋 

 どの時代にも世界中の多くの人々の憧れの地であり続け、現在も尚 その魅力が旅人の心を捕えて離さない水の都 ヴェネツィア。

しかしながら、ルネサンスを語るとき、フィレンツェではなく、そのヴェネツィア(を中心にした現在のヴェネト州)のルネサンス期を彩った面々を知る人は?となると、そう多くはないだろう。

私自身も、画家をあげろと言われて
ティツィアーノカルパッチョティエポロの名前を言うのがやっとという程度。

そしてさらに、16世紀前半には、ヴェネツィアが出版界における世界の中心地であった。という事実を知る人は、意外に少ないかもしれない。

その、ヴェネツィアの隆盛をつぶさに語った名著

アレッサンドロ・マルツォ・マーニョ (Alessandro Marzo Magno)著
そのとき、本が生まれた』 をだいぶ前に読み、
文化の発信源:ヴェネツィアへの認識を新たにしたのだが、

今回

ラウラ・レプリ(Laura Lepri)著
書物の夢、印刷の旅 ~ルネサンス期出版文化の富と虚栄~
を読むに至り、ヴェネツィア、さらにかつて滞在したことのある近郊の町 
アーゾロ、パドバ等への郷愁、恋慕の情が、ふつふつと湧いてきた。

この本は、1528年にヴェネツィアで出版された『宮廷人』の著者 当時スペインの地で教皇大使の任についていた
バルダッサーレ・カスティリオーネ(Baldassare Castiglione)が、自著の出版に至るまでの顛末:誰を介して、どんな出版社に依頼し、誰が校正を…をメインテーマに据え、当時のヴェネツィアの立ち位置など歴史的背景や登場人物たちの出自や文化的・政治的交友関係などを縦横無尽に織り込み、一枚の立派な、色鮮やかなタペスリーに織り上げた感の作品である。

私は、主要人物たちよりも、ほんの一行、あるいは話の流れで数回しか登場しないような人物たちの中にこそ、馴染みの名前をいくつか見つけた。

・言わずと知れたラファエロ
・かつてこのブログにも書いたベンヴェヌート・チェッリーニ(Benvenuto Cellini)
・建築家 パッラーディオ

そして、『宮廷人』の出版元(且つ印刷所)こそが、出版界のミケランジェロとも称される
アルド・マヌーツィオ(Aldo Manuzio)
アルドゥス・マヌティウス>亡き後のアルド印刷所の後継者たち。

ぞういった人物たちと、直接的、あるいは間接的に関わりを持つバルダッサーレ・カスティリオーネが、ウルビーノの宮廷を描き、当時のベストセラーとなった『宮廷人』、さっそく図書館から借りてきて、読み始めている。


さて、話を戻すが、
書物の夢、印刷の旅 ~ルネサンス期出版文化の富と虚栄~』には、大変興味深い人物が登場する。
フェラーラ滞在時期に、かのルクレツィア・ボルジア(Lucrezia Borgia)とただならぬ関係にあったこともあるという
ピエトロ・ベンボ(Pietro Bembo)。
ピエトロ。ベンボ枢機卿当時の肖像画は、2008年のティツィアーノ展、あるいは作品集で観た覚えが。

若いころには、この様にかなりの美男子。
ベンボ1

そのベンボが書いたという『アーゾロの談論』。

キプロス女王にして、ヴェネツィア共和国政府に地位をはく奪された
カテリーナ・コルネル
カタリーナ・コルナーロ/Caterina Cornaro )が、アーゾロで築いた宮廷世界の香り漂うという。
発注済み。到着を待っているところだ。
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