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ワインを愉しむ日々~その2 

ワインを愉しむ日々~その1から、だいぶ間が空いてしまいました。
フランスワイン文化史現在も、「フランスワイン文化史全書 ぶどう畑とワインの歴史」を読んでいる最中です。
内容が面白いので早く読み進めたいと思いながらも、何せ、百科事典並みの大きさと重さ。出かけるときに携帯して…というわけにはいかず、家にいる時も、書斎を持たない私は、椅子に座って膝の上に本を載せて読むのですが、首を下に傾けた状態で長時間読み続けると、首や肩が凝ってしまい、読みたいけれど読めないというジレンマに陥っています。

今回は少し本の内容をご紹介したいと思いますが、その前に、前回少し触れた美しい函について。
中世の作品と思われるブドウの収穫風景。いったいどの時期の、どういった作品なのでしょう?

本の奥付を観てみると、記載がありました。

装画「ぶどうの収穫」(パリ クリュニー美術館)

クリュニー美術館?聞いたことがあるような、ないような…。検索にかけてみると、

クリュニー中世美術館(Musèe National du Moyen Age)。あぁ、あの有名なタペストリー「貴婦人と一角獣」を収蔵している中世美術館のことですね。そこに、この「ぶどうの収穫」(タペストリーと判明)もあるんですね。
話が脱線しますが、私は「貴婦人と一角獣」の図柄をこよなく愛し(といってもクリュニーという名称を覚えていませんでしたが)、ポストカードや紙ナプキン、切手状の紙に一角獣以外の動物が印刷されたもの、さらに
トレイシー シュヴァリエの創作物語「貴婦人と一角獣」を買って読み、
果ては、「貴婦人と一角獣」が表紙のデザインに使用されているというだけで、
辻邦生 著「薔薇の沈黙~リルケ論の試み」を衝動買いした経験もあるんです。

さて、タペストリー「ぶどうの収穫」の情報を得るべく美術館の公式サイト内で検索してみると、ありました。
 ・こちらぶどうの収穫(Les Vendanges)

リンク先の画像をクリックすると、拡大画面が表示されます。
16世紀初頭、オランダ南部で羊毛と絹を用いて制作。これはカーテンの一部だということです。「貴婦人と一角獣」と同様に、一面に小さな花や植物が施されています。

と、前置きはこのくらいにして、本題へ。
この本の原著は、フランスのロワール地方出身の歴史地理学学者 ロジェ・ディオン(Roger Dion)が1959年に自費出版したもので、1977年にフラマリオン社で再販。本作の日本語版は、2001年になってやっと日の目を見ることができました。素朴な疑問として、1959年、つまり
50年も前に書かれたものが、21世紀の現在でも通用する内容なのか?と思うのですが、訳者の解説によると、現代のフランスの歴史家(複数)によるワインに関する著書の中で、ロジェ・ディオンの主張が踏襲されており、随所に文章の引用も見られるとのことです。

書かれている内容を一言でいうと、フランスのワイン作りの歴史(起源から19世紀まで)を、文化的・社会的・地理的・植物学的な側面から解説した本、となりますが、これではあまりにも抽象的なので、少し例を挙げると、
ワイン用のブドウは、土着の植物か?
木の樽が生まれた背景
商用ワイン生産地の意外な必須条件
オランダ人が与えた影響
など。
豊富な図版や地図、そして付録の現在のワイン産地一覧と分布図も非常に参考になります。

ワインの歴史を学ぶことで、フランスの歴史を線ではなく面で、あるいは三次元で捉えられるような気がしますし、今まで私が手にしたお手軽なワイン本では十分に得られなかった
「フランス人にとってワインとは何ぞや」を知る手掛かりにもなりそうです。

さらに、イタリアワインの歴史書にも手を伸ばしてみたくなりますし、
日本のワイン作りの歴史にも、興味が広がっていきますね。
 ・関連記事貴婦人と一角獣、鑑賞記
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本に関すること本・雑誌

コメント

ワイン片手に…

とはいかない本のようですね。
時に私は、椅子の上の本を置き、テーブル代わりにして読んでいることも。
なぜか落ち着くのです。

それにしても、ワインにとどまらずいろんな方面へ興味が広がっていくのは、いいですね。
それにしても、重くてゴージャスなカーテン!ぜひともかくれんぼしたい!

また折々、お話しがひょっこり顔を出すのを楽しみにしています。

碧さん

カーテンでかくれんぼ!!

碧さんのこういう発想、大好きです。

かくれんぼをしたら、この複雑な図柄の裏側が、どんな風になっているかを見ることができて面白そうですねぇ。隠れていることをすっかり忘れて、裏面に浮き出る図柄に見入ってしまいそう。

並行して読んでいる「パリの街路歴史物語 上巻」にちょうど中世美術館が登場しました(左岸の5区です)。
クリュニー美術館とも呼ばれる所以は、クリュニー修道院の館を美術館にしたからだそうです。ガロ・ローマ時代の浴場址もあるとかで、いつかパリを旅行する機会があれば、是非とも行ってみたいですね。

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前出に引き続き、タピスリー「貴婦人と一角獣(La Dame a la Licorne)」の話。 『真珠の耳飾りの少女』を小説化した作者トレイシー・シュヴァリエが書いている 『貴婦人と一角獣』も良
  • [2013/01/19 21:58]
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  • 薔薇に恋したお月様 |
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