スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
FC2 Blog Ranking

色の旅 紀元前のイタリアへ 

先日、フランスの色を楽しむ という記事の中で、
フランスの伝統色」という本をご紹介しましたが、その中に、気になる色名がありました。

それは、アガト(Agate)。フランス語、英語でAgate、イタリア語やスペイン語ではアガタ(Agata)と呼ばれる色ですが、その単語は瑪瑙(めのう)を意味し、瑪瑙の色ということで、その色名が付いています。

すでに持っていた「色の名前事典」のポケット版で確認済みの色名ですが、「フランスの伝統色」の方では、何故か、瑪瑙の中でも青系の石の色が採用されていて、ちょっと違和感がありました。
そして、説明文の中に大変気になる箇所があったのです。

ギリシア語のAkhatesに由来する。シシリア(シチリア)の川の名前からとられたという説がある。

えっ! シチリアの川の名前だったの?!
「色の名前事典」のポケット版の方では、

ギリシア語経由のラテン語で、この鉱物がその岸辺で発見された川の名前に由来するとのこと。

となっていたのです。


そもそも、Agateという名前に興味を持つようになる、あるきっかけがありました。

10年以上前の事。たまたま立ち寄った数寄屋橋阪急(現 モザイク銀座阪急)で、素敵な指輪と出合いました。デザインが、古代文明の装飾品風。18金の指輪にオレンジ色の強い赤茶色の丸い石が付いていました。
色 指輪こんな感じの色です。普段、宝飾品をあまり買うことのない私でしたが、デザインと美しい石の色に魅了されて衝動買い。家に帰り、包みを開けると、メーカーの説明書(英語)が付いていました。

Galeria cano(ガレリア・カノ)
という宝飾品メーカー。コロンブス到達以前の中南米に息づいていた黄金文明、その中でもコロンビアの遺跡から発掘された金製品(黄金博物館に実際に展示されている)のレプリカや、発掘品をモチーフに新たにデザインしたものを、製造・販売しているジュエリーメーカー。
 ・参照Galeria cano
    
そして、鑑定書というと大げさですが、指輪のデザインの出自や石の種類などの情報も記載されていて、私が購入したものは、工房でデザインされたもので、石はAgataとなっていました。

Agataって何?

たまたま手元に「色の名前事典」があったので、索引で[アガタ]を探していたら、[アガタ]に非常に似た[アガト]を発見。[瑪瑙]を意味することがわかりました。
色 アガトこちらが、本に載っていたアガト色です。指輪の石の色よりも茶色が強いですが、ほぼ同じ色ということで、石は瑪瑙であることがわかりました。その後、辞書でアガト=アガタを確認。

瑪瑙というと、白色などのすじが入った、もっとオレンジの強い色をイメージしますが、ヨーロッパではこの色が瑪瑙の色なんですね。

この指輪。当時は常時指にはめていて、私が初めて行ったイタリアへも、したまま出かけました。
そのイタリア滞在中、ホテルのバスルームで指輪をはずす際、指輪を床に落として、その衝撃で石が指輪から外れてしまったんです。指輪をどこかに置き忘れてしまったとか、石が落ちて紛失してしまったというようなことではなかったので、帰国後に、宝飾店で石を接着剤でつけてもらい、元通りになりましたが、その一件以来、旅先へは宝飾品をもって行っていません。

という、いわくつきの私の指輪。イタリアに相当縁があるみたいですね。

では、瑪瑙(Agate、Agata)の名前の基となった川は、シチリアのいったいどこに流れている川なんでしょう?

シチリアの地図を出してきて、アガタ川を探しましたが、見つかりません。
ネット検索で、新たな事実を知りました。

現在、アガタ川、あるいはアガト川という名称の川は、シチリアに存在しない。
何故なら、ディリッロ(Dirillo)川というのが、現在の名称だから。
Wikipediaの英語版には、川の位置(シチリアの南東部、ラグーサの近く)だけではなく、
瑪瑙の名前の由来についても、詳しい説明がありました。
 ・こちらDirillo

The river was known in antiquity as the Achates. Theophrastus in his treatise On Stones (ca. 315 B.C.) indicates that the name of the gemstone achates (agate) was based on the source of such stones from this river.(Wikipediaより抜粋)
の部分。

「古代ギリシャ時代の哲学者、博物学者のテオフラストス(テオフラストゥス:Theophrastus)は、著書『On Stones』(紀元前315年頃)の中で、agate(=瑪瑙)という名前は、 Achates川(今のディリッロ川)からこの鉱石が採れることに由来する、としている。」
ということなんです。

川の場所がわかって、再び地図を見直してみると、川の下流近くに
Acateという地名が残っていました。
この辺りで瑪瑙を採取していたのでしょうか?
今でも、採取しているのでしょうか?
だとしたら、どんな風に?

何時の日か、Acateを訪ねてみたい。

また一つ、行きたい場所ができました。
シチリア 地図
シチリア東部 地図
Acate 地図(クリックで拡大)
FC2 Blog Ranking

日々のつれづれ日記

コメント

色彩の世界

ずいぶん前の記事にすみません。
色の感覚って、国によってかなり違っていておもしろいですよね。
瑪瑙は私も好きな宝石のひとつなのです(ペルシャ詩にもよく登場します)が、シチリアの川の名前とリンクしていたとは知りませんでした。むしろ、中国とか東洋のイメージで捉えていました。
ひとつの指輪がイタリアの旅に伴い、一度失われかけたものの復活し、更なる旅への想いへと掻き立てる・・・
素敵だなあ。
オルサさん版『指輪物語』?!
こういったつながりを感じられるのも、オルサさんが普段から様々な事象に目を光らせていらっしゃる結果でしょうね!

mitraさん

私も何故か、瑪瑙は東洋のものと思い込んでいました。しかも、何となく年寄り向きというイメージが。根付けや灰皿など、おじいちゃん、おばあちゃんが持っていそうなものだからか。一口に瑪瑙と言っても、様々な種類があるんですね。

オルサ版『指輪物語』?!

そんな風に言って頂くと、「旅先へは宝飾品をもって行かない。」の禁を解いて、瑪瑙の指輪を身につけて、すぐにでもイタリアへ旅立ちたくなってしまいます(笑)。

そういえば、珊瑚というと桃色珊瑚のピンク色やオレンジ色の装飾品をイメージしがちですが、イタリアのサルデーニャ島、アルゲーロという町で、真紅(血の様な赤さ!)の珊瑚の装飾品を目にし、その美しさに魅了されたことがあります。珊瑚細工を手がける知人に頂いたネックレスが我が家にあります。そういえば、フィレンツェではつや消しの金で作られた指輪を買いました。オ~、イタリアの話は尽きません。

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://siccomesiciliana.blog9.fc2.com/tb.php/609-0341f5d2

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。