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映画「サガン」を観て 

こちらのブログを読んでくださっている方々なら、ご記憶でしょうか?
私が約1年間、フランス映画「サガン」の日本公開を、どんなに待ち遠しく思っていたかを。
サガンを観たい~その1、 サガンを観たい~その2
サガンを観たい~その3、 サガンの前売り券

やっと先日、観にいけました。

観終わった直後に私が感じたことは、サガンその人の人生は、愛を求め続けていたけれど、愛されていることに気づかず、自分が得た愛では、心の中の孤独感を追いやることができないまま終わってしまったのか、悲しい。でした。それはまさに、彼女の人生のターニングポイントととなり、彼女を彼女たらしめた処女作のタイトル
「悲しみよこんにちは」という言葉で表現できそうな心情。

この映画の原題は「Sagan」ですが、日本語タイトルが「サガン~悲しみよこんにちは~」となった背景は、恐らく、サガンという名前よりも、彼女の書いた小説のタイトル「悲しみよこんにちは」の方が知名度が高いので副題に持ってきた、といったところでしょうが、さらに、彼女の人生そのものが、「悲しみよこんにちは」だった。つまり、悲しみが常につきまとう人生だった、という伏線にもなっていたのではないかと思います。(あるいは、ヒットした映画「エディット・ピアフ ~愛の讃歌~」に倣っただけなのかもしれませんね。)

しかし、描かれているのは、悲しく孤独なだけのシンプルな人生ではありませんよ。人間関係が複雑にからみあい、しかも、まるでギャンブルの勝敗の様に、一時、誰もが羨むような歓喜や幸せに満ち溢れていたかと思うと、どん底に突き落とされる。そしてまた、新たな喜びが訪れる。彼女が書いた小説以上に波乱万丈と言えると思います。

映画の出来としては、ほぼ満足のいく物でした。ただ、122分で彼女の人生を描くには、尺が短かすぎたように感じました。出来事をただ並べているだけのように感じる部分があり、サガンの内面をもう少し掘り下げて描いて欲しかった、という欲求不満が残りました。人間の本質的な部分を形成するであろう子供時代を全く描いていない、無視しているというのが、その一因かもしれません。

違う見方をすれば、現実にあったことをより忠実に描くため、サガン本人が口にはしなかった、文章にもしなかった心の内に秘めたことを想像して描くということを、あえてしていないために、物足りなさを感じたのかもしれません。

いずれにしろ、ディレクターズカット版があれば、それを是非ともいつか観てみたいです。

サガンを演じたシルヴィー・テステュー(Sylvie Testud)の演技力は、素晴らしいものでした
そして、この映画は、息子のドニ・ウェストホフ氏が監修を務めていて、サガンの言葉使いや服装、部屋の内装、車に至るまで、現実により近い形で表現されているそうなので、この映画の中でサガンを観、サガンが見たものを観ることができて、それがサガンの小説を愛する者としては、大変嬉しいことでした。

皆さんは、どんなサガンを、この映画の中に見出すでしょうか?
 ・参照「サガン~悲しみよこんにちは~」公式サイト
     フランソワーズ・サガン関連本

 ・関連記事信じていれば、放送される?
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最近見た映画映画

コメント

覚えていますよ^^

おお!遂に観に行かれたんですね!
わたしも「悲しみよこんにちは」のイメージが強いです。
DVD待ちになりそうですが、オルサさんの感想を読んで、わたしの想像しているサガンを確認したり、いままで知らなかった彼女を発見したいなあ、と思いました。

どこのこ さん

覚えてくださいましたか。映画は好きでも、劇場に足を運ぶ機会が本当に少ない私。その少ない中で、行って良かったと思える映画に出遭える回数って、本当少ないんです。

今回の「サガン」は、やっぱり行って良かったです。

でも当然の事ながら、映画を観たからって、彼女の全てがわかったわけではないので、そのわからない部分を少しでも明らかにするために、彼女が書いた、あるいは彼女の事を書いた著作物をさらに読んでいきたいです。

とうとう

ご覧になられたのですね!
まだ「悲しみよこんにちは」を読めていないのですが、
オルサさんがどんなに公開を待ち望んでおられたかが伝わり、
今読んでいる本の次に読もうと気持ちが高まってきました。

好きな作品の背景にある作家の生き方は、
やはりなにかしらの影響を作品に与えるものなのでしょうね。
わたしも積極的にそれを知りたいと思うタイプ。
この歳まで恥ずかしながらサガンに触れずにきたことが、
逆にこれから読んでどんな感想をもつか今からとても楽しみです。

Carolitaさん

一番読めそうな時期に読めないでいると、その後読む機会を失って…って往々にしてありますよね。私の場合は、「赤毛のアン」がその一つでした。数年前にやっと読む機会を得たんですが、この歳だからこそ理解できるって場面があったり、主人公だけでなく、他の登場人物についても、いろいろ考えさせられたりして、楽しく読むことができたんです。Carolitaさんも機会があれば、是非サガンの作品に挑戦してみてください。

私は、映画を観てから読もうと決めていた「愛という名の孤独」(サガンが自らを語ったインタビュー集)を注文しました。

出遅れですが・・

私もしっかりと覚えております!
そして、オルサさんのご紹介を読み、私も観たいな~と思っていた映画でした。
物足りなさを感じる一方で、現実に忠実に描かれているという感想もお持ちになったのですね。息子さんが監修を勤めているというのも驚きでした。
「悲しみ」や孤独感を常に抱えた人生や愛は、寂しくもあるものの、同時にドラマチックでもあるのですよね。一人の女性として、憧れる存在でもあります。私、フランス女性の人生観・恋愛観に弱いんですよね~(笑)

mitraさん

覚えていてくださって、ありがとうございます。
映画、特に一人の実在の人物を描いた作品の場合、こんな感じの映画なのかな?と見る前から自分なりに想像してみるもんですが、映画「サガン」の場合、登場人物も含め、初めて知る事実が多かったので、「観た甲斐があった」と言えるのではないかと思います。一方で、別の監督が撮った「サガン」も観てみたいという気持ちも湧いてきました。今後、そういう作品に出遭えたら嬉しいです。

フランス女性の人生観・恋愛観、私も大変興味があります。今のところは、専ら活字で読むだけですけど。

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