黄色いレインコート 

黄レインコート雨の日は、出かけるのがものすごく億劫ですが、いざ出かけてみると、晴れている日には決して目にすることがないであろうモノを目撃し、その目撃がきっかけとなり、何十年も前の幼き頃の思い出が一気によみがえり、歩きながら、そういえばああだった、こうだったと、様々なことを思い出し、いつの間にか楽しい一時を過ごしていた、なんてこともあるんです。

今日、もうすでに時間は明日になっていますけど、雨の中、3人で仲良く歩く親子(母・子供2人)とすれ違いました。私は、子供たちが着ていたカラフルな、
とても素敵なレインコートに、目が釘付け。
「あぁ、こんなレインコートだったら、私も嬉々として幼稚園に着て行っただろうに!」

そうなんです。幼稚園時代、私は黄色いレインコートを着るのが大嫌いでした。ポケットには、わんわん物語の可愛い犬の絵が付いていました。それでも、嫌だった。全然素敵じゃないから。子供しか着ないような代物だったから。

それでも、雨の日には、レインコートを着ていくのがルールだったようで、スクールバスを一緒に待つ子供達みんな、黄色いレインコートを着ていました。

ある日、雨が小降りで、今にも止みそうな日がありました。
私は、「止みそうだから、着ていかなくてもいいでしょ?着ていくと、帰りレインコートが邪魔になっちゃう」とか何とか言って母親を説得し、レインコートを着ずに、傘だけさして出かけたことがありました。
スクールバスを待つ友達は、皆、レインコートを着ていました。

あの時の快感と言ったら! 
自分一人だけが、一足先に大人になれたような気分でした。

黄色いレインコートに限らず、子供の頃は、背伸びをしたかったのか、子供用に作られたものが好きではありませんでした。早く、大人と同じものを身に付けたかった。

子供の革靴には、ベルトが付いています。靴が脱げてしまわないように、ホックを留めるために付いているわけですが、そのベルトが気に入りませんでした。大人の革靴には、そんなもの付いていません。
ですから、履き古した革靴のベルトの部分が取れそうになり、靴を新調することになった時は、嬉しくて嬉しくてたまりませんでした。新しい靴が嬉しいのではなく、お古の靴のベルトを切ってしまい、大人の靴のように変身させることができるからです。その靴を履くのは、専ら家で遊ぶ時だけですが、それでもいいのです。大人の靴(=ベルト無しの靴)が履けるなら。

つりスカートも子供じみていて、あまり好きではありませんでした。むしろワンピースの方が好きでした。
小学校3年生の時、母親が、つりスカートではないスカートを買ってきてくれて、その日から、そのスカートは、私の一番のお気に入りとなりました。子供はウエストがくびれていないので、ウエストの部分に、巻きつけて端と端で結ぶように作られた共布のベルトが付いていました。
このスカートは、ピアノの発表会にも着ていったので写真で見ることができ、今見ると、デザインがシンプルすぎていまいちなんです。それでも当時は、そのスカートをはくことによって、自分が大人になれるような気がして、ワクワクし、緊張もし、非日常の特別な気分でいたことを覚えています。


大人になった今、子供の頃に憧れていたもの~ベルト無しの靴も、つりのないスカートも、さらに口紅も、当たり前に身に付けることができて、面白くなくなってしまいました。

憧れの物…

今の自分には身に付けられなくて、何時の日か身に付けたいもの…

ないなぁ。思い浮かびません。
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日記日記

コメント

オルサさんらしい!

・・・と、思わず独り言を言ってしまいました。おもしろいお話です。オルサさんは子供の時から物へのこだわりがしっかりとあったのですね~。そのこだわる心が、気に入った物を大切に使い続けるという行動に繋がっているところも素敵です。
幼稚園~高校までの制服・・・のみならず、レインコートや鞄にいたるまで、事細かに決められた規則。当時も窮屈に思っていたのでしょうが、今思えば意味のないものだと思えるものもたくさん。だけど、あの窮屈な状況の中、できる限り自分の「色」を出そうと靴下の色をほんの少し変えてみたり、スカートの丈を伸ばしてみたり(もちろん、私の学生時代はまだ長いスカートの時代です・笑)・・・。ちょっとした楽しみがありましたね。
それにしても、オルサさんの記憶力にも驚かされます。幼稚園時代のこともものすごくクリアーに覚えてらっしゃる!

オルサさん、幼稚園からおしゃれだったんですね。私は幼稚園時代は洋服には無関心でした。
つりスカートもよくはいていましたよ。

憧れのもの…むつかしいですね。「もう少し若かったら身につけたいもの」なら沢山あるのですが^^;
学生の頃は素敵な先輩が持っていたディオールの口紅(昔のデザインで、紺色の六角形の形のものです)に憧れてました。
高級美容液を思いっきり使ってみたいです(笑)

mitraさん

私の思い出話にお付き合いいただき、ありがとうございます。

mitraさんがおっしゃるような物へのこだわりということになるのでしょうか、今思うと、小さいころから「こうでないと嫌」とか「これは絶対嫌」というものがはっきりしていました。母親に言わせると、それはただの我がままだそうですが、それは身に付けるものだけではなく、お弁当に関してもそうでした。ご飯は嫌いではないけれど、お弁当箱に入れて、味が落ちたり変な臭いがしてしまうご飯は決して食べなかったんです。それで、幼稚園の頃のお弁当の中身は、いつもサンドウィッチでした。

>できる限り自分の「色」を出そうと靴下の色をほんの少し変えてみたり、スカートの丈を伸ばしてみたり…

そうそう、思わず頷いてしまいましたよ(笑)。

創さん

幼稚園時代に、創さんは洋服には無関心だったとは、意外な感じがします。

「もう少し若かったら身につけたいもの」かぁ。確かに、そちらの方は、いろいろ出てきそうですね。中でも、子供服売り場に行ってみると、自分の子供時代にはなかったようなおしゃれなものや可愛い服がたくさんあって、こんなのを着たかったなぁと思います。

紺色の六角形のディオール!流行ってましたよね。 創さんと私とは年齢の差があるので、色は違うかもしれませんが、青みがかったピンク色の口紅が流行ってました。当時は、ブランド化粧品が高嶺の花でした。今は、香料たっぷりの口紅が使えなくなってしまいました。すっかり無香料派です。

>高級美容液

確かに!

オルサさん、ご無沙汰しておりましたー!
黄色いレインコートを着た幼稚園児たち。傍から見ればほのぼのと可愛らしい光景ですが、オルサさんのように思っている子もいるかもしれませんね!子供の頃からしっかりと自己主張できるのは良い環境で育った証拠だと思いますよ^^

私は兄のお古が嫌だったなあ。女の子なのにウルトラマンとか泣きそう。
「大人になれた」と思ったのは、ラーメンを一人で一杯食べられたとき!あの達成感・・ふはーっ(笑)

チュニジアより愛を込めて

なんと、大失態!
アドレス帳を忘れてきました。
チュニジアからお便りできそうもありません。
というわけで、こちらに‥

今の私は大粒の南洋真珠の似合うおばあさんになるのが夢です。

ケトルさん

まぁ、お久しぶり~。お元気でした?

さて、
>「大人になれた」と思ったのは、ラーメンを一人で一杯食べられたとき!

へぇ、ケトルさんの大人実感は、ラーメンでしたか。私は、缶切りで缶詰が開けられるようになったとき、自分の成長が嬉しく思えました。確か小学校4年生の時、缶詰の中身はミカンでした。あと、風船が自分で膨らませることができるようになった時も嬉しかったのを記憶しています。

お兄様のお古ですか。私は、そういう嫌な思いはせずにいましたが、小学生の時、母親が一度、明らかに男の子用のブラウス(ボタンの付いている場所が女の子用とは逆)を買ってきて、それを着せられた時は悲しかったのを思い出しました。

碧さん

わ~嬉しいサプライズです。

旅先、チュニジアからのコメントなんて、初めて頂きましたよ。

>南洋真珠の似合うおばあさんになる

のが碧さんの夢ですか。
私は、おばあさんになった自分を想像できず、情けないことに、何十年後にこうなりたいという具体的な目標のようなものも不明確なんです。

誰々のようになりたいというような、憧れの人がいないのは、子供の時から。自分の求めるものを正直に、こっちだと思ったらその方向に進んできたら、今いる場所に来ていた。という感じです。これからも、そうやっていくのだろうと思います。

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