スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
FC2 Blog Ranking

東京ショートストーリー 

t-tower-139s.jpg会社帰りの地下鉄のホームでのこと。私はガムでも買おうと、売店へと向かった。一人の中年男性が、売店のおばさんと会話を交わしているようだ。

男性:じゃあ がんばってね!
女性:はい!本当にありがとうございます。がんばります!

いったい何をがんばるのだろうか?顔見知りなのだろうか?男性が立ち去り、おばさんを見てわかった。彼女はマスクをしていて、風邪でもひいたのだろう、顔色も悪そうだ。恐らく、男性がおばさんが一人でがんばっているのを見て、思わず声をかけたのだろう。
こんな光景を目撃すると、日本もまだ捨てたもんじゃない!って思ってしまう。いつのまにか私たちは、他人と必要以外の会話を交わさなくなって久しい。かくいう私自身も、近所の人と仮に挨拶することがあっても、それ以上の言葉を掛け合うことはない。下手をすると、顔見知りでも面倒くさいと、見なかったふりをしてしまうこともある。(悪い子!)

「気さくに声を掛け合える」空気が流れていないと、なかなか自分から進んで話しかけるのは難しい。時々思うのは、日本語の場合、挨拶の言葉さえ、かしこまりすぎていて、口から出ずらい気がする。”ハロー!””チャオ!””オラ!”英語にしてもイタリア語にしても、目上に対する丁寧語を除けば、非常に言いやすい。まして日本語では「お元気ですか」という、長い間顔をあわせていなかった相手にしか使わない言葉も、「こんにちは」とセットで使うので、そう聞かれれば、必然的に会話を続けざるをえない。

A:元気?
B:まあまあ あなたは?
C:私は調子がいいよ
D:顔色いいね。……。

こんな風に。あるとき気が付いた。私が海外で体験したいことの一つが、こうゆう他人との何気ない会話なのではないかと。実際、日本では信じられないことだが、イタリアで何度か、外国人である私にイタリア人が、「この電車は○○行きですか?」「電車はまだ到着してないわよね?」なんてことを聞いてくることがあった。日本人は、人に何かを尋ねるときは非常に恐縮してしまって、ましてやその聞く相手に、外人を選ぶことはまずないだろう。謙虚さや相手に対する敬意は、日本人の美徳なのかもしれないが、それがコミュニケーションの妨げになるのはいただけない。
FC2 Blog Ranking

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://siccomesiciliana.blog9.fc2.com/tb.php/48-02e52e54

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。