この絵の名は「鳥の○○」~その2 

ノーベル賞作家 オルハン・パムクの「わたしの名は紅」をご紹介した前回 
この絵の名は「鳥の○○」~その1の続きです。

今までその出自を知らずにいた、ある細密画とは、数年前に伊東屋で購入したノートの表紙にプリントされていたものです。それがこちら(画像をクリックすると拡大画面へ)。

20070902155958.jpg


このノートは、フォトアルバムやスケッチブック、そして日記帳、ノートなどを製造販売している米国のキャシェイ・プロダクツ(Cachet Products)社製。そしてA5サイズで罫線付きの80枚。表紙が単行本のそれの様にハードカバーで、しかも大理石のようにつるつるしていて、この絵がプリントされているのです。

このシリーズを私は3冊持っていますが、一つはエルサレムにあるイスラエル美術館(The Israel Museum)が所蔵する「The Wedding Blessing」と題された工芸品が表紙になっているもの。それから、メトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)所蔵のトルコタイルが表紙になっているもの。そして同じくメトロポリタン美術館所蔵のこの細密画が表紙のもの。
1本の木の下に、孔雀や鶏、サギ、猛禽類他、たくさんの鳥達が集い、物陰からその様子を伺う一人の猟師(鉄砲を担いだ男性)、それから鹿2匹。絵の右上と左下には、アラビア文字

この絵は、いつ頃、どこで、何の目的のために描かれた物だろう?

それを解く鍵は2箇所に書かれたアラビア文字ではないか?そう思った私は、チュニジア人の知りあいに、この表紙絵のコピーを送り、なんと書いてあるのか教えてくれと手紙を書きました。

何週間か経ち、やっと受け取った手紙に書かれていたのは「読めない!」。

お~お!何と言うことだ!頼みの綱がわからないのではもう駄目です。絵について調べることを、私はすっかり諦めてしまいました。
 ・参照Cachet Products 公式サイト
    The Israel Museum 公式サイト
    The Metropolitan Museum of Art 公式サイト

 ・関連記事公家が描いたボタニカルアート
君の名は?胸の黄色い小鳥さん

    つづく

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絵画学問・文化・芸術

コメント

綺麗

このような素敵なノートをもっていらっしゃることのほうが素敵と思ってしまいました。

それにしても探したくなりますよねーー。
私もすぐに探したくなるほうで見つけてしまいました。サイトで。。
オルサさんつづくになっているのできっと見つけられたのかもしれませんね。
明日の話楽しみにしています。

探していたものが見つかると楽しいですね。

harulaさん

ハハハッ、見つけちゃいましたか。
次回、この細密画について、さらに話を進めていきます。

うーむ

拡大して、さらに画面に食い入るようにして見たのですが、判りません。
点の位置がきちんとしていれば読めそうですが…ダメでしたか。
ペルシャ語なのかしら?
∵この並びの点が、ミミズの下のほうにありますか?
ネイティブが判らないと言うのに、チャレンジした私(笑)つづき、楽しみにしています。

碧さん

>∵この並びの点が、ミミズの下のほうにありますか?

ごめんなさい!ミミズだらけで、どのミミズのことをおっしゃっているものやらわかりません。

ペルシャというのは、いい線いってますよ。さすが。

アラビア語でも、微妙に国によって綴りとか違うんでしょうか? 最初チュニジア人のお友達が分からないってくだりを読んだ時には日本語でも古典だと言い回しが分からなかったり、書体のせいで内容が読めない掛け軸とかありますよね。

絵を拡大してみて見た時に最初に思ったのがどこか日本の浮世絵とか掛け軸の絵とかに似た作風<洋画のように奥行きや影などなく平面的なとらえ方>に感じました。

でも、本を読んでいるときに「何ぞや?」って思った絵が実は既に手元にあったなんて本当に素敵なめぐり合わせ。

時々こういったひとつの輪につながる・・・って出来事、ありますね。そんな時は運命を感じます。

ノートの中身

harulaさん同様、私もついつい調べてしまいました。絵心のない私は「ん?このグレーの、ツル?」と、とんでもない方向に(グレーの鶴なんて・笑)。いまWiki調べでお勉強したとこです。
それにしてもオルサさんの手元にその細密画があったなんで、素敵な偶然ですね。いやアート好きのオルサさんですから必然、ですかね。そのノートはどんな風に使われているのでしょう?

今自分の文章を読んだら文の流れがおかしいって気がつきました。意味は汲み取っていただけると思いますが、お恥ずかしい。

綺麗なノートですね

前回の記事でよく見えなかったので、拡大して更に拡大して見ました。
細密画が素敵ですね。
鳥の○○の○○が気になります。

オルサさん、チュニジア人のお知り合いが!
またまたびっくりです。

「わたしの名は紅」、図書館に予約入れちゃいました~♪
ただいま貸出中なので、いつ手元に回って来るかはわかりませんが・・・。
同じ作家さんの本、何冊も図書館にありました。ノーベル賞作家だけあって、いろいろ訳されているんですね。

オルサさん、またなんと興味をそそられる本を紹介してくださったのでしょう!
オルハン・パムク氏、今年のカンヌ審査員のインタビューでお姿を拝見しましたよ。トルコ。。。一度は訪れてみたい国!高校時代は世界史だったので、写真を見てカッパドキアに夢中になりました。オリエンタルの神秘がつまった国の歴史小説、すごく読みたいです!

ああ、わたしもたぶん物語の世界に入り込んで戻ってこれないかも・・・(笑)

それにしても、チュニジア人のお知り合いとは、オルサさんの人脈、凄すぎっ。

ニキータさん

先ず、この細密画は、小説「わたしの名は紅」のストーリーの中に出てくる細密画の一つではないことをお断りした上で、次回書きますが、小説を読み始めたことで、自分の手元にあった細密画に再び注目してみたのです。
何の絵か?を調べるだけでなく、本の中に書かれていたように、確かに細密画は極めて東洋的(平面的、影も無い)に描かれているなと再確認もしました。

アラビア語に関しては、ご指摘のように、独特な書体のために、読めなかったという可能性はあります。

ケトルさん

私も絵心ないです。鑑賞するのは大得意ですけどね。

この続きを書くのは、明日以降になりそうです。ケトルさんやharulaさんのように、記事を待っていられない方は、今回の記事の最後に載せたメトロポリタン美術館の公式サイトを上手く利用して、この細密画を探すことができますよ!描かれた時期や作者がわかります。

このノートの使い道ですけど、表紙側からは、好きだけど苦手な仏語が少しでもましになるように、人に出した手紙を書くときに使った言い回しなどを書きとめてあり、裏表紙側からは、WOWOWで観た映画の中でよかったもののデータを、WOWOWのプログラムガイドの映画リストから切り離して貼っています。タイトルや監督、出演者、制作年、映画の内容などが書かれているものです。

あつこさん

チュニジア人の知り合い。当時はペンパルだったのですが、実は今はお互いに音信不通で…。イタリアつながりで知り合いましたが、面識無しのまま今に至っています。

前回載せてあるのは、この細密画とは異なる「わたしの名は紅」の表紙です。画像をクリックしても拡大できませんが、本のタイトルの部分をクリックするとamazonのページに移動でき、そのページの画像部分をクリックすると、表紙の拡大画面が見られます。

lazyMiki さん

図書館がお近くにあるといいですね。自宅のそばにも職場の近くにも無いため、本はいつも買ってます。今、同じ作家の「雪」を読んでいます。これは政治色の強い作品で、常に作者の意図を考えながら読んでいます。
氏は、トルコではタブーとされているアルメニア人虐殺問題について、トルコ政府はこの事実を認めるべきだと発言し、「国家侮辱罪」で起訴された。と、Wikipediaに載っていました。
「雪」を読んでいて思いますが、EU加入を目指すトルコ政府にとっては、危険人物なんだろうなということは、想像に難くないです。

Carolitaさん

カンヌの審査員だったことは、今回記事のためにリサーチをして、初めて知りました。あれだけ審査員の映像を見てきたのに、知らないトルコの作家には全く無関心だったのです。今画像を見ても「こんな人いたっけ?」という感じです。

トルコは、いままでに何度か「行ってみたいな」と思ったことがあります。ただ「絶対に~」とまでは思わずに、
「いつか行くかもしれない。」に留まっています。

チュニジア人の知り合いに関しては、あつこさんへのお返事に書きましたが、今では「かつてのペンパル」と、過去形になってしまいました。その辺りの説明をするのが面倒だったので「知り合い」と表記したんです。まぁ、知らない人ではないので。

”運命的”なんて大げさな表現で書いたから、<早>合点系のニキータは持っていたのがまるっきり同じ絵と今回も思っているのではって心配になりました?

今回は大丈夫です~。同じ細密画とは思っていませんでしたよ。まるっきり同じ絵でなくても細密画が使われた商品にひかれて購入して既に手元にあった事は充分すごい事だと思うんですよ。

だって、私の家にはどれだけ探してもトルコの細密画が出てくる事は無いって分かってるから絶対に探そうとも思いませんもん。

この本を読んで細密画に興味が出たから調べたら・・・持っている物だったって方はオルサさん以外にはそうそうは居ないと思いますよ。<これを読んだ皆さんが、うんうんって頷いて下さると思います>。

オルサさんの興味の幅の広さは本当にすごいです。多岐にわたっているから、こうしためぐり合わせも起きるんでしょうね!

>∵この並びの点が、ミミズの下のほうにありますか?

ミミズ全ての下のほうのどこかにありませんかね?
この絵はイランの匂いがプンプンしていますよ!
下段2行目の左よりに∵があるように見えますが?

ニキータさん

失礼しました。私の記事の書き方がまずくて、勘違いされたかなと思ってしまいました。こちらが勘違いしていましたね。

細密画のノートは、たまたま文房具屋で見つけて購入したわけですが、以前からイスラム文化には少なからず興味があります。ですから、何年も前に、旅行会社が企画したアラビア語講座に通ったこともあります。

今回本を読まなかったら、ノートの細密画は、依然謎のままだったと思います。

碧さん

あります、あります!
アラビア語のアルファベット表を見て、おっしゃる意味がわかりました。
アラビア語には、下に付く∵が無いんですね!!
そうやって見分けることができるんですか。

降参です。ペルシャです。

おほほ

それではチュニジアの方は読めませんわ。ペルシャ語ですもの。
アラビア語は下に付く∵が無いんです。ただし、現代では、アラビア語にない音を書きたい時にペルシャ語表記を使用していますから、古いものに限ってのことです。例えば「ヴ」の音はアラビア語にないので、下に付く∵の文字を使っています。
ミミズを見たら、下に付く∵を探してみてくださいね。
あれば間違いなくペルシャ語ですよ!

aoiさん

ペルシャ語も基本的なアルファベットはほぼ同じなんですね。一つ勉強になりました!

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