シチリアの騎士道~完結編<2> 

先日のシチリアの騎士道~完結編<1>の続きです。

楽屋を訪ねようとしたものの、早くもマッシモ劇場の劇団員らが楽屋口から次々と出て行っていることに気がついた私。焦りました。
パレルモに住む私の友人の友人の友人が、もしかしたら、もうすでに劇場を後にしているかもしれないのです。オペラを見ることと同じくらいに会えることを楽しみにしていて、花束と菓子を用意しただけではなく、上演中もオペラグラスを覗いては、
「あの女性が彼女かもしれない」
「いや、友人の友人なのだから、きっとあの若い人だろう」
「こんな綺麗な人を前にしたら、同性でも、ドギマギしてしまうかも」
「高飛車な人だったら、いやだなぁ。」
なんてことを考えながら、時々、主役以外の人たちを観察していたんですよ。

早く、彼女の事を誰かに聞かなくちゃ。ということで、ちょうど出てきた女性に尋ねたんです。
すると、
「彼女はこの人よ!」

と言ってその女性が指差したのは、私が立っていた間近に、先ほどから男性と一緒に人を待っている風にしていたシニョーラ。私よりもかなり年上の女性でした。

そう、私をそこで待っていてくださったのです。

私のパレルモの友人は、まだ20代なので、てっきりその友人も20代の女性なのかと思っていた私。観劇中にあの人が?いや、こっちかも?なんて予想していたことが、「綺麗な女性」ということ以外、すべて外れていたんです。笑っちゃいますよね。

会えたことを喜び合って、ハグ!彼女は、綺麗な女性でしたが、とても気さくな人でした。私は用意していたものを渡し、写真を撮り合い、メールアドレスと住所を交換し合い~。

そして話の中で、彼女の同僚、つまりマッシモ劇場の合唱団に、日本人が居ると聞き、驚きました。彼女を紹介してくれるということで、暫く待ってみることにしました。

その間、宿泊先を聞いてみると、渋谷ではなく電車で十数分かかる場所にあるホテル。しかも、移動手段は電車と聞き、再び驚きました。チケットを各人渡されて、三々五々戻るそうです。続々と出てくる人たちや、楽屋口の周辺で、同僚を待っている劇団員を改めてみると先ほどの豪華な衣装に、バッチリメイクとは打って変わって、ものすごくラフな格好をした外人旅行者にしか見えません。このギャップすごいです。

暫くして、指揮者のマウリツィオ・アレーナ(Maurizio Arena)氏や演目「道化師」で主役を務めたテノール歌手のピエロ・ジュリアッチ(Piero Giuliacci)氏が出てきた時に、彼女の計らいで、握手をしていただいた上に、公演のパンフレットにサインをしていただき、さらにピエロ・ジュリアッチ氏には、一緒に写真も撮らせていただきました。思わぬ展開に、舞い上がってしまいました。

楽屋口の外には、私が行く前から、出演者や指揮者、演出家にサインをもらおうというファンの方たちが待機していたのですが、もともとサインをもらおうだなんて考えもしていなかった私が、そういう方たちを差し置いて、握手やサインを頂いてしまって、ちょっと申し訳なかったですね。コネ社会のイタリアでは日常茶飯事でしょうけど。しかも、パンフレットの中のご本人の写真付き紹介のところにサインをしていただこうと、ピエロ・ジュリアッチさんが掲載されているページを探し、なかなか見つからずに、ご本人に探させてしまったという、おまけ付きでした。そのくらい、気さくな方だったということではあるのですが、一舞台終わって疲れているところに、迷惑な日本人にわかオペラファンでしたね。

私たちが待っていた日本人劇団員の方。久々の帰国で、多くの方たちが楽屋を訪ねて来ていたのでしょう。なかなか出てこないので、私たちは帰ることにしました。

道すがら、私の友人となった彼女が、バッグに入れていたコレを2個くれたんです。
20070703001514.jpgマッシモ劇場のチョコレート。小さな箱の中に、塩チョコとペッパー・チョコが一つずつ入っていました。どちらも大人の味でした。

チケットを購入しようかどうか迷ったこともあった今回のオペラ。オーケストラの生演奏に感動し、「カヴァレリア・ルスティカーナ」の前奏曲で、すでに涙が出そうになり、衣装や舞台セットに目を見張り、アリアでは歌声や演技に引き込まれ、胸が熱くなる場面もしばしばあり、オペラを十二分に満喫しました。しかも、その後の楽屋口での感動が並大抵ではなく、その高揚感が、一日あけた今日になっても続いています。

オペラにはまりそうな予感。

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コメント

こんなにも早く続きを読めるなんて、幸せ!起きていて良かった!

楽屋口だろうが劇団員さんたちの懐に入っていくかの様な今回のオルサさんの興奮、しっかり伝わってきました。
<私も興奮!>

イタリア人のコネ社会・・ってのにもクスッとさせられましたが、友達の友達の友達・・・って伝っていき、今回また新たな繋がりが出来たって言う縁の素晴らしさに感動しています。

これは”体に良い”タイプの経験だと思います。元気になりそう。

オペラ自体も楽しまれたようだし、
本当に素敵な経験をされましたね!

ニキータさん

本当、”体に良い”タイプの経験ですよ。興奮状態で家に戻り、もしかしたら眠れないんじゃないかと思った程です。実際には、しっかり熟睡。

日常生活では、これほど興奮することはめったになく、今まで、海外旅行先ではあったものの、最近、その海外旅行もあまりしていないので、今回の非日常の体験は、体の細胞までが喜ぶような感動でした。

やったーー

チケットを手に入れられて本当によかったですね。
感動以上のものを手に入れられたんですね。
いいなーー気さくなところがイタリア人の良いところです。
チョコレートの包み紙は、捨てられませんね。!

harulaさん

偉大なる音楽家たちが、同時に気さくな方たちで、私のイタリア大好き度が、さらにUPしました。そして、今度は是非とも、彼らの本拠地パレルモのマッシモ劇場で、オペラを観てみたいなと思います。現地ならチケットも相当安いはずですからね。

よかったですね♪

オペラの感動もさることながら、友人の友人の友人の方に会えてよかったですね!!
オペラを見ながら、あの人かな?と想像しながらご覧になってた様子が伝わってきました。

一つ前の記事のコメント欄で他の方も書かれてましたが、オルサさんの文章が上手でどんどん読めてしまうんですよね。私だったら「よかった~」としか書けないような^^;さすがです。

お昼の郵便局がきっかけで新しい出会いもあって、人生何が起こるかわからないですね。一歩を踏み出したオルサさんに拍手です^^

あつこさん

人の縁って不思議ですよね。こうやって、コメントをやりとりさせていただいているあつこさんとも、2005年のゴールデンウィークに、私が暇をもてあまして恐々ブログを始めていなければ、その後、フラワーフェアリーのカードの記事を書かなければ、知り合うこともなかったかもしれませんものね。

オペラに限らず、映画や読んだ本の感想を純粋に書くのって、私、苦手なんですよね。ですから、+αでなんとかカバーしようと思って、今回もこんな形になりました。

このシリーズを書き始めた時点では、今回のオペラが果たして私に感動を与えてくれるかどうか、わからなかったわけですが、感動以上のこの結末、怖いくらいです。

オルサさんの積極性が羨ましい!

だって、お友だちのお友だちのお友だち、でしょ!かなり「他人」に近づいているのに、贈り物を持って楽屋まで・・・!
おかげで楽しい経験ができて、今後も思い出として残るんですものね。
やっぱり一歩踏み出すのって大事だなぁ・・・。なかなかできないけど・・・。

lazyMikiさん

そもそも、私がマッシモ劇場オペラを見に行くことを知った私の友人が、いつの間にか段取りをつけて、その彼女にも連絡を入れておいてくれて、そのことをメールで知らせてくれたのです。友人の親切を無にするわけにはいかないし、出演者と直にお話をするチャンスなんてそうそうないので、ミニプレゼントを持参して出かけました。ですから、すべて友人のお陰なんですよ。

持つべきものは親友ですね!

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