オールドノリタケ 美の饗宴 

前回告知しましたように、そごう横浜店において、「ノリタケデザイン100年の歴史」展が6月2日(土)より始まりました。初日の今日、さっそく行ってきました。

名古屋にある「ノリタケの森(過去の記事ノリタケの森 再訪)」に2度行ったことのある私は、その美しさに魅了されたオールドノリタケを再び見られるのが楽しみで行ったのですが、実際に行ってみて、「再び見る」どころか、かつて見たことの無いオールドノリタケの数々、そして、想像以上にたくさんのデザイン画を目にして、多感な少女時代に戻ったように、心躍らせ、はしゃぎながら、無我夢中で見て周り、時間がたつのも、足が疲れるのも忘れる程でした。

最初に展示されている現代のノリタケのテーブルセッティング、そして鳥や蝶をあしらった初期の絵皿に続いて私の目に飛び込んできたのは、まさに美の饗宴。王侯貴族の宝石を展示するかのように、一つ一つ透明なケースに入れられたオールドノリタケの花瓶や壷、それはまるで、晩餐会に招かれた世界各国の高貴なご夫人達が身にまとう美しいドレスのように豪華絢爛で、しかも息を呑むほど精緻なデザイン。特に、金点という金色の小さな半球がたくさん施された技巧や、取っ手や口の部分の凝りに凝った曲線に目を見張りました。

そして、その次に展示されていたデザイン画!その一部をお見せすると、
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購入したポストカードをスキャンして載せましたので、画質がいまいちですが、こういったデザイン画が何枚も何枚も。

カタログを読んでわかったのですが、太平洋戦争の戦火を逃れて現存する約120冊のデザイン画帖の約半数が、今回展示されているそうです。

では、このデザイン画は、どのようにして生まれ、使われたのでしょうか?

1904年に設立された日本陶器合名会社(現ノリタケカンパニーリミテド)。その創始者 森村市左衛門と豊 兄弟は、1876年(明治9年)に東京・銀座に日本の骨董品、陶磁器、屏風、人形などを仕入れて海外に輸出する貿易商「森村組」を起こします。続いて、ニューヨークに小売店を構え、日本で仕入れたものを現地で販売していました。徐々に主力商品を陶磁器に据えるようになりますが、ニーズの変化に伴い、取り扱う商品を、今までの純日本風なものから、米国人が求めるヨーロッパ調の陶磁器への転換を迫られます。そこで、ニューヨークに図案部を設立するのです。

顧客の好みに合わせ、流行を取り入れたデザインを、日本人のデザイナーに描かせます。そして、丁寧に描かれたそのデザイン画を日本に送り、色も形も全く同じように造らせたのです。こうして、多くのデザイン画が誕生し、後には、見本帖(商品カタログ)が、続いて、セールスマンブックが作られていったのです。

当初、陶磁器の素地を瀬戸の専門業者に造らせ、絵付けの部分は、専属の絵付け業者に発注していました。やがて商品受注の飛躍的な伸びを受け、1904年(明治37年)、瀬戸に近い名古屋の則武(のりたけ)という場所に、素地の製造から絵付けまでを手がける食器メーカー 日本陶器合名会社(現ノリタケカンパニーリミテド)が、遂に誕生します。

その後も顧客の要望に答える為、研究を重ね、1913年には25センチの白色硬質磁器のディナー皿を完成させ、翌年には、日本初のディナーセットを完成させます。1920年代には、アール・デコの製品、そして国内向け食器、さらに現在に至るノリタケデザイン。その100年余りのデザインの変遷をすべて見ることができる今回の展覧会。日本における洋食器産業の歴史の総覧ともいえる、こういった展示は、今回が初めてだそうです。どうぞこの機会に、陶磁器の美を体験してみてください。

そごうの横浜店では7月17日(火)まで、その後
宇都宮美術館 9/16~11/11
長崎歴史文化博物館 2008年 4/12~6/1
静岡・佐野美術館 2008年 9/6~11/3
京都文化博物館 2009年 1月下旬~3月下旬
名古屋ボストン美術館 2009年 4/18~8/30

 ・参照ノリタケデザイン100年の歴史(そごう横浜店)
    ノリタケ公式サイト

 ・関連記事春の息吹をデミタスに見る
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コメント

TBお礼

素晴らしいものでしたね。オールド・ノリタケのコレクション。ほしい~!とため息出ました。 TBありがとうございました。

楽母(がくまむ) さん

こんにちは。コメントをありがとうございます。私は、ただただ圧倒され、魅了され、「欲しい」と思う心の余裕さえ無い程でした。
多くの方に、このオールドノリタケをご覧頂きたいなと思い、記事にしました。

んーーーー

あーーーー。
オールドは、画像だけでも素敵ですわ。しかしオンラインショッピングの内容は、残念。
もっと素敵なものが現在も作られ売られているかもしれませんが。。。

ごめんなさい。ALILINNは、我が家の子供でもヨーキー(犬)です。

デザイン画

素敵ですね!
私も催物に行くとポストカードをつい買ってしまいますが、どのデザインにするか迷いませんでしたか?
オルサさんのティーカップコレクションがまた充実したものになりましたね♪

harula さん

現代のノリタケで、harula さんのお眼鏡に合うものはありませんでしたか(笑)。私はこのシリーズ↓が好きです。
http://www.noritake.co.jp/tableware/system/shopping/a.cgi?mode=productdetail&productid=929
http://www.noritake.co.jp/tableware/system/shopping/a.cgi?mode=productdetail&productid=932

オールドノリタケを見てしまうと、最近のものが見劣りしてしまうのは確かで、この展覧会でも、時代が新しいものほど、歩の進め方が早かったです。

ALILINNちゃんって、やはりワンちゃんでしたか!

あつこ さん

ポストカード、大量に買ってしまいました。しかも同じデザインを何枚も購入したり、セットになっているものも買い、さらにカタログも買って、1万円以上散在してしまいました。欲しいものはすべて買ったので。

そうなんです。ティーカップコレクション(カード類の)増えましたよ~!

想像以上に良さそうで、きっとノリタケの森の美術館にある常設で普段見ることができないものがかなり出品されているのでしょう。

多感な少女に戻ったようにとありますが、オルサさんは今も充分多感な少女の心・感性を持った人とお見受けします。
あなたの文章を読んでいると自分もその場に居るような臨場感があります。

名古屋にも2009年に来るようなので一度足を運ぶ価値がありそうですね。

<同じ柄の絵葉書を何枚も買ってしまうの、私もよくやります。使うのの他に自分への保存用も欲しいですものね。>

ニキータさん

私、多感な少女の心・感性を持っていますかね?そうありたいと思っていますので、嬉しいお言葉です。
年を重ねていくと、驚いたり感動したりすることがどんどん減ってきます。しかも、興味を持った対象物を、面倒くさいから見に行かない、ということも増えてきます。でも、「これ、ブログのネタになるかも」と思い直し、重い腰をあげて出かけたことが何度かありました。
ブログが、少女の心 喪失の歯止めになっているのでしょうかね。

行きます

もうねー横浜遠いとか言っている場合じゃないですね。
行きます。
チケットは持ちました。
いつでも行かれます。
早く行きたいなぁ
この記事で、さらにそう思いました。

碧さん

本当ですか?嬉しいです。v-415
オールドノリタケの世界を存分にご堪能ください。

少し横浜の情報を。「そごう」は、横浜駅の東口にあります。東横線の場合は一番前の車両に乗って、JRの場合は中央改札を出て、いずれも中央通路(西口と東口を結ぶ)の東口方面、どん詰まりまで歩くと、そこが「そごう」で、6階が美術館のあるフロアーです。ちなみに、美術館の隣にあるカフェ・デルフィで、ロイヤルミルクティを飲んだら、カップがノリタケでした。

食事をされる場合、「そごう」でしたら
https://www2.sogo-gogo.com/wsc-customer-app/page/511/dynamic/restaurant_list/RestaurantAndCoffeeList

同じ東口にある「スカイビル(下の何階かまでが丸井です)」でしたら
http://www.yokohama-sky.com/dining/

ルミネでしたら
http://www.lumine.ne.jp/yokohama/restaurant/index.html

あと、サンマーメンを召し上がるのでしたら、東口のポルタ、もしくは西口のダイヤモンド地下街にある「玉泉亭」
http://sotetsu.net/yokohama/archives/001314.html
へどうぞ。

ありがとうございます

わ~こんなにたくさんありがとうございます!
横浜には、美術展か観劇ぐらいしか行かないので、嬉しいです。
ロイヤルミルクティも大好きです。
たのしみ!

碧さん

少しでも、横浜滞在を楽しんでいただければ!と思います。

ノリタケの森

はじめまして♪
がくまむ日記からお邪魔します。

昨日、ノリタケの森へ行ってきました。
30年以上前に、このノリタケにお勤めしてました。
ノリタケの森になってからは、家からもわりと近いので、年に数回いきます。以前の工場の跡地とは思えない、静かで、落ち着いた場所になりましたね。
今でも、喫茶店やレストランで使われてる食器類の裏を確認する癖が抜けません。(笑)
『オールドノリタケ』明治中、後期から大正にかけて作られ、
日本人の繊細な技法で華麗に描かれ、どれをとってもため息がでる芸術作品ですね。




秋桜さん

こんにちは!
ノリタケにお勤めされていたんですか。そしてノリタケの森のお近くにお住まいだなんて羨ましいです。私はまだ2回しか行ったことありませんが、ノリタケの森に行ってからというもの、すっかりノリタケファンになってしまいました。オールドノリタケも、今まで以上に好きになり、今回の横浜での展覧会も、とても楽しみにしていたんです。

予想以上に感動したので、もう一度、友人を誘って行くことにしました。

ハマるポイント

デザイン画、本当に美しいですねー。
もっとディテールを見たい!!ですね。

Quiosco さん

では是非、横浜にお越しください。
と、つい勧誘したくなってしまいます(笑)

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